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BLの終焉

Rあり、男性同士の恋愛小説を載せております。

Shangri‐La 21 

Shangri‐La 21





どちらかと言えば和食派の鈴木さんが
腕によりをかけて高級和定食を作ってくれた。

「本当に理佳の味噌汁は美味いんだ。
ねえ大野さん」

並んで座ってる二人を前にして味噌汁の味なんて
味わえない、普通。

別に浮気した訳じゃないけど鈴木さんとは特別な関係でもある。

恋人じゃない、愛人であるはずもない。
事務所の仲間で年上だけど可愛くて大好きな存在だ。

一緒に寝てるのを見られたって……
いやいやいや、小峰先生と悠也さんに見られるのは嫌だけど。

で、
頭が痛いのは夕べのお酒のせいじゃなく
僕の配慮のなさが申し訳なくて……


勿論、小峰先生と悠也さんに。


黒川先生の時は悠也さんも知っていたんで
そう罪悪感は感じなかった。

でも鈴木さんとだと悠也さんは気にするだろう。

何故かって、僕の気持ちも複雑だからだ。
多分湊もそうだと思う。

長い間一緒にいるからなのか情が移ってると言うか
年上だけど弟のような鈴木さんのふらふらする恋愛が
いつも心配だった。

今はホッとしているけど優希くんの例が
僕や湊を不安にさせるんだ。

よもや前のような終わり方はないと考えても
時々様子は聞きたくなる。

「雅彦さん、あーんして」

「苺好きなんだ。ありがと」
デザートの苺はさぞかし甘いだろう。

……
どうやら心配は無用らしい。


その日休みだった僕はとっとと退散し
猿楽町に戻った。


いつも通り静かな我が家。

どうやら悠也さんはいないようで
普通にシャワーし、着替えて寝室に向かった。

…仮眠しよう。
ペースが乱れて疲れた。

と、寝息に気づいた。

嘘…悠也さん!?

そっと寝室を出てスマホの電源を入れLINEを見ると
悠也さんからのLINEがドドドドっと。

(敦くんどこ?)

(私の可愛い敦くんはどこかな(T-T))

(敦くーん('A`)ノ)

(今夜は家に戻るからねv(o´ з`o)♪)

(今夜はどこで宿泊かな?)

(それじゃハニー♡おやすみ。夢の中でも愛してるよ)


悪いことしてしまった…今週はもう休めないのに
彼の空いた時間をふいにした。

怒ったりするひとじゃないけど
申し訳なくて…。

暫く廊下で思案してたけどシャツとカーゴパンツに着替え寝室に戻ると起こさないようにベッドに入り
彼の背中に鈴木さんみたく張り付いた。

「…う…ん…敦くん…帰ったの…?」

ごそごそと身体を移動させると彼の腕が
僕を掴まえた。

「…起こしてごめんなさい」

「いいや、おはよう。
夕べ遅かったから怠惰でこっちこそごめん」

「…鈴木さんのところに泊まったんです」

嘘つく必要ない。
何もなかったんだから。

「またひとりにさせられたんだ、鈴木くんは。
可哀想に」

「年上だけど弟のように可愛くて…」

「…うん」

このひとの前だと素直に話せる。

「悲しい想いをしてるので放っておけないんです」

「きみらの間柄は物凄く分かってるよ。
気にしなくていい。
…それより、もう少し寝汚い私に付き合ってくれる?」

「…喜んで」
ボディーソープの香りが僕の鼻をくすぐり
その腕が僕を閉じ込めた。


事務所でも鈴木さんちでもホテルでもなくー


……彼の胸が僕の一番落ち着く指定席だ。





続く





本日も沢山の拍手、ご訪問ありがとうございました。

クリスマス特別編とか書かなくてすみません。
クリスチャンじゃないのであえて書かなかったんですけどね。

なんで日本でキリスト教徒でもないのにクリスマス?
私には分かりません。
余計な脳もお金も使いたくないです(;´∀`)

Category: 大野敦の憂鬱 21

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2018-06