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BLの終焉

Rあり、男性同士の恋愛小説を載せております。

Shangri‐La 28 

Shangri‐La 28






問題を起こした宮崎議員は小松川先生の派閥だった。

悠也さん、湊、小松川先生に囲まれ
宮崎議員は落ち着かないだろう。


何度かお話しもしたことのあるごく普通の方のように見えたが、妻帯者でアイドルおたくのレッテルを貼られるのは政治家生命に関わる。


それどころかー

「宮崎くん、どう言う事だ!
幹事長や党の顔に泥を塗るような真似をするとはっ」

「申し訳ありません…こんな大事になるとは思いませんでした」

「何故パーティーに芸能人を呼ぶ!?
それも小遣いやったって?」

「それはー
今考えるとギャラのようなもので…」

今考えると…なんて発想がおかしい。
軽率すぎる。

「きみがそれをやっちゃおしまいだ!
何のために議員になったんだ!
アイドルと遊ぶ為か!?」

当選2回のまだ30代の先がある議員が
本当にどうするのか。
家族もいる、選挙民もいるのに。


「どう責任取るのが正しいか
きみは分かるかな」

悠也さんが問いかけた。

「それは…自分には判断できません」

「政治家の出処進退は自分で決めるものだ」

「いつだって辞める気持ちでやってたのか宮崎くんは?」

「いいえ、そんなことはありません!
一生懸命国の為にと…」

「国の為に税金使ってアイドル呼んだ?
幼稚すぎるだろう」
と、湊。

「…的場官房長官。
小松川先生はどんな処分が相応しいと考えてますかね」

湊にストップを掛け悠也さんが本丸を揺らしはじめた。

「…それは幹事長にお任せしますよ。
これだけ世間を騒がせマスコミに党まで叩かれては
どんな処分も甘んじて受けなければ」

幹事長任せはまずくないですか?


「除名処分でも構わないと?」

……

除名処分ー

今回の場合最悪法令違反で検察の取り調べを受けかねないから仕方がないとしても本人のダメージは大きい。
訴追を免れても受け皿はなくひとりで活動する他ないが
マスコミに厳しく追求されるだろう。

しかし…自分が引き入れた議員を簡単に辞めさせるなど
良心の呵責はないのかと言う問題。

派閥の領袖としての責任はどうなるのか。

「妥当でしょう」

すぐに切り捨てなければ自分に害が及ぶと言う嗅覚を
さすが小松川先生はお持ちだ。

「……」

宮崎先生は肩を落とし無言。

「任意で呼ばれるだけでも大問題だけど
除名の判断をここでするのはどうですかね」

湊はそうだろう。
ひとを切るのは苦手だ。


「党に迷惑はかけられない」

「それもそうですが小松川先生もタダでは済まないのではないですか?
ねえ、幹事長」

「…私は派閥に入ってないから派閥の領袖がどんなものか分からないな。
責任を感じるものですか?」

わざとらしいな。
二人で嫌味を言ってるみたいだ。

「…それは勿論…」

「分かった。
これは数日置こう。
じゃ大野くん、後は頼んだよ。
…的場、行くぞ」

「はい」


悠也さんと湊が年に数回しか使わない会議室を出て
小松川先生と宮崎議員、そして僕が残された。

「大野くん…どうなりそうかな」

小松川先生はやはり不安そうだ。

「先生、除名処分を避ける方法はひとつしかありません」

「なんですか…?」

宮崎先生も顔をあげて僕を見た。

「それはひとつだろうなあ…僕もそれを勧めるよ」

他人事のように空を見つめて呟く先生は
ご自分から口に出したくない様だ。

「宮崎先生、離党届けをお出しください」

小松川先生に貸しを作るのが悠也さんの策。

これなら小松川先生も最小限のダメージで終わるだろう。

これは大きな貸しになる。

賛成票が読める。





続く




本日も沢山の拍手、ご訪問ありがとうございました。

Category: 大野敦の憂鬱 21

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