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BLの終焉

Rあり、男性同士の恋愛小説を載せております。

水星の欠片 5 

水星の欠片 5





馨は微動だにせずテレビを見入っていた。


「面白い?」

「電波を飛ばしてどこの家でもこうして
テレビを見れるのか。
七十三年の間にこんなに進化するのはすごい」

「馨は頭が良いんだね。
普通、受け入れるの大変じゃないかな。
…こんなことになって…」

「これが現実で命があるんなら、
生きなきゃ」

「…そうか。手伝うよ」

「ありがとう、たける」


「そうだ、馨は生身の人間だからご飯も食べるし
風呂も入るだろ?うち父親も母親も昼間はいないから
会わなくて済むよ」

「迷惑だったらあの家に戻るから」

「鍵がかかってるのに入れないよ。
それに電気とか水道、ガスも止められてて
きっと住めない」

「……」

僕より全然年下みたいな白い顔が俯いた。


テレビ見て、話しして
パソコンとスマホの使い方を教えると彼はすぐに覚えた。

元々、久世って家は名家じゃないのかな。
だから話し方も丁寧で行儀がいい。
頭脳も…すごいのかも。

下でドアが開く音がして馨がビクッと肩を震わせた。

「大丈夫。誰もこの部屋には入らないから。
…ちょっと待ってて」

ご飯だって食べなきゃまずいからなんとかしなきゃ。


「母さん?」

キッチンに行くとスーパーの袋の中から
食材を冷蔵庫にいれるところだった。

「健、マカロニは?」

あ…

「忘れてた」

「そうだと思って買い物してきたのよ」

「またマカロニサラダ?」

「またって何よ。
別にメインじゃないからいいでしょ?」

「じゃメインなに?」

「ポークカツレツ……」

「先週食ったけどソレも」

「食事に文句言わないのっ」

「…何がいいって聞くのに文句言うなって
おかしくない?」

「ほんとに今の子は理屈っぽくて。
一人っ子なら女の子が良かったわ」

母は毎日なにかしらの稽古事に通ってて
昼間はほとんどいない。

僕はひとりでいたいタイプだからいいんだけど
ちょっと派手で社交的な母が苦手だった。

女の子が欲しかったと言われて母を慕うほど
お人好しじゃないし。


「…テスト近いから暫く上で飯食う」

「ご飯くらい一緒に食べなさいよ、あなた」

「自分達が難しい中高一貫高に入れたんだろ!?
成績維持するのがどんなに大変か分からないくせに!」

「分かったわよ!
支度できたら呼ぶからお膳取りに来なさい」

それくらい当然だ。
子供を自分達の世間体の道具にした。

親のせいで友達もいない学校に行かされてるんだから。
そんなふうに何かあるごとに思ってた。


「馨…?」

部屋を見渡すとクローゼットの扉の前に
彼は座っていた。
恐れ戦いた顔して。

「……ごめんね、健以外の人が怖くて」

「そのうち慣れるよ」

戸籍がどうなっているか、や、
現在に現れた理由なんてその時は考えてなかった。

秘密の友達と秘密基地にたて込もってるような
ワクワクした気分だったんだ。

もっと早く色々考えていれば良かったのに。




続く



本日も沢山の拍手、ご訪問ありがとうございました。

あまり面白くなくてスミマセン、
まだ二人は子供なので(;´∀`)

Category: 水星の欠片

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