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BLの終焉

Rあり、男性同士の恋愛小説を載せております。

水星の欠片 22 

水星の欠片 22






「じゃ、健…僕と結婚してくれる?」

いきなり!?

「結婚の約束はするけど…何て言うか
付き合い始めた恋人同士のすることを
したいんだけど…」

「例えば?」

馨はすごく積極的な性格なんだよね
見掛けと違って。

「……その…キスとか…」

「いいよ」

えっ!

心の準備もないまま綺麗な顔が近づいてきて
焦ったけど彼の頬と首に手を添えて
……軽く、すごく軽く唇を合わせた。

心臓が、心臓がバクバクする!

「…ごめん、平気?」

「健の唇…温かい」

「か、馨の唇も柔らかい」

「ふふっ」

小悪魔みたいに笑って俺の肩にサラサラの髪を
押し当てる馨。

「…僕、初めて」

お互いにファーストキスだった訳だ。
十四の頃からずっと馨に恋してたから
他の誰も目に入らなかった。

でもこんな展開になるんなら
待ってて良かった。

「僕は同性とか異性とかどうでもいいんだ。
自然と好きになったら同性でも…って
健に出逢って思い始めたんだ」

「馨の時代でそんな考えする人いたの?」

「それは分からないけど娼館はあった。
前の戦争で親を失なった子達を働かせてるって
聞いたことあるから」

前の戦争って第一次世界大戦かな。

「男の子ばかりの?」

「そう。お客も男性ばかりの」

「そうなんだ…警察とか捕まらなくて?」

「全然聞いたことない」

「昔の方が保守的だと思ってた」

「…そうでもない。
それより恋人同士は何をするの?」

「……えっと…何って…デートとか」

「デートとか?
待ち合わせて二人で出掛けることだね」

その後ラブホに行くなんて言えない!
好きだからし…したいけど…ネットでちょっと見た
だけで経験ないし。
どうすればいいんだろう。

「健はどこに行きたいの?」

「馨と一緒ならどこでも…」

「江ノ島?」

「あれはデートじゃないよ、あんなのノーカウント。
もっとなんかデートらしいところに行こう」

「デートらしいところって…?」

「人がいなくて綺麗なところがいいんじゃないかな」

「健、ネットで調べたら?」

そうだった、馨はネットでなんでもできる二十世紀初めの人間なんだ。

「そうだね。パソコン借りるね」

馨専用のノートパソコン。
壊れないようにずっとクローゼットにあったんだけど数日前に動くか調べたんだ。
タイミングが良かった。


「高校生のデート…出た、遊園地?動物園…幼稚すぎるかな」

「動物園って上野!?」

「都内だったらそうだね」

「動物がいなくなっていたのに…今はいるんだ?」

「そうか、戦争中は動物は処分されたんだよね。
今はいるよ、パンダとかも」

「パンダ…名前は知ってるけど見たことない。
きっとアメリカ帰りの伯母さんも知らないと思う」

「…取りあえず最初のデートだから動物園でもいいかな」

「うん!
でも明後日行こう。
明日は休みだよね。カレンダー見たよ」

「休み、休み。何かしたいの?」

「…今夜一緒に寝よう。
健のベッドで」

「一緒に?」

びっくりした。
そんな…一緒に寝たら無理やりなんかしそう。
告白したってその夜は拙いよな。

「あはは、大丈夫だよ僕は何もしないから。
僕が傍にいないと健は心配だろうし」

天使か小悪魔か知らないけど可愛い顔で言われたら―
「う…うん、いいよ」
そう答えるしかないし。

シングルのベッドじゃ狭いだろうけど
自分のも馨のもセミダブル。
寝て寝られないことはない。

問題は……


「健…ありがとう。
新しいパジャマを用意しててくれて」

ベッドの端に座って馨が言う。

「馨は絶対帰って来る。
そう信じてたから」

「…ベッドに入っていい?」

「うん…」

ただベッドに入って来るだけじゃなく
身体を自分に寄せてきたから…焦った。

「…か…かおる…」

馨は前と同じサイズだけどこっちは
成長してるもんでスッポリと腕の中に
収まるんだ。

「生きてるんだね僕たち。
…温もりが気持ち良い」

けど、それで密着されると辛い。

シャンプーの香りが鼻腔をくすぐり
脳を直撃した感じでものすごく触りたくて触りたくて……
どうしようもなかった。





続く




本日も沢山の拍手、ご訪問ありがとうございました。

Category: 水星の欠片

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