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BLの終焉

Rあり、男性同士の恋愛小説を載せております。

水星の欠片 23 

水星の欠片 23




こっちの気も知らないで馨は安心したように
寝てしまった。

今日の今、何かする勇気はないけれど
ちょっとは話したかった。

またいつ消えてしまうか考えてしまう。
前兆が何もないから馨は眠っているんだと
思うけれどもー

馨に触りたかった俺は白くてマシュマロのような頬を人差し指でツンと突いただけで
その夜は諦めて寝たんだ。



「健、ご飯だよ」

馨の声で起こされるなんて
久しぶりだったから飛び起きた。

「…健、寝れたの?」

エプロン姿で廊下から覗いている馨が
可愛すぎる!

「…う…うん。
ごめん、ご飯作らせちゃった?」

「大丈夫。
電子レンジも炊飯器も使えるから」

馨は器用だった。
前に覚えたネットもすぐに思い出したし
ネットのサイトで料理の勉強もしてた、そう言えば。


「…あ…やっぱり今日上野行きたいな」

「動物園?」

「それで明日は遊園地とか…」

遊園地もネットで調べたんだろうな。

「いいよ、土日だから勿体無いよね」

「健、勉強忙しい?」

「…馨に勉強頑張れって言われたから
成績だけはいいんだ。
だから平気だよ」

成績はいいけど付き合いは悪いと
評判らしい。
と、言うのは馨には教えない。

馨にイヤな部分なんて見せたくないんだ。

「あ、ご飯食べよ!」

「うん」

と、ダイニングキッチンに行って驚いた。

オムレツにサラダ、トーストそれと
ポタージュスープにオレンジジュースが並んでいた。

「これ、覚えたの?」

「うん。
健は今の人だから洋風も好きかと思って」

「…好きだけど…好きだけど作ってくれた
馨が一番好きかな」

「僕も」

と言って、
顔を赤くして正面に座ったから
きっとこっちも赤くなっていたんだろうな。

……慣れてないのが恥ずかしい。



「何これ!なに!?」
パンダ舎前の馨の喜びようったら
なかった。

「昨日言ったパンダ」

「……パンダ…変な名前」

「ジャイアントパンダ。
中国の珍獣だよ」

「……こんな動物も来るようになったんだね。
白黒だあ…」

柵から身を乗り出して眺めてる馨。

「ここにはパンダだけいるんじゃないから」

「そうだね、楽しみ」

買っといたパーカーが良く似合う。
赤が似合うと思ってた。

ボトムは彼のお気に入りのジーパン。
どう見ても女の子だけど。

誰が見ても可愛い女の子。
でも女の子の馨が好きな訳じゃない。

ピュアで優しい、色白の
戦火の中でから自分のところに来た馨が好きだ。

「健、こっち鳥!」

「…そっちは野鳥かな」

袖を引っ張られ連れ回されるのが嬉しいなんて
やっぱり馨だからだ。

「……馨、戻ってきてありがとう」

振り返らず馨が言った。
「運命だよ」
と。

「運命には逆らえないから
一緒にいようね」

「…うん。
あれっ!モノレールがあるよ」

大人しい馨がはしゃぐ姿…可愛い。

モノレールで下のエリアに行ってお昼にしようと思っていた。

その時、手は繋いでなかったけど
手を繋ぎたくなる事態が起こったんだ。




続く




本日も沢山の拍手、ご訪問ありがとうございました。

Category: 水星の欠片

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