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BLの終焉

Rあり、男性同士の恋愛小説を載せております。

水星の欠片 24 

水星の欠片 24





下を見終わってモノレールで上に引き返し
モノレールを降りたところだった。

「健くん!
なんでいるの!?」

坂本と…飯島だった。

誰?と言うようにこっちを見上げる馨。

「知らない子。
行こう!」

連中を避けてわざとらしく馨と
恋人繋ぎして無視してレストランの方へ向かった。

「なんで無視するの!?
その子誰!?」

知るか!

馨との時間に割り込むな!

「…健?
どうしたの?
友達じゃないの?」

「全然。
クラスメイトだけど友達じゃないから」

「……そう。
でも(健くん)だって。
健のこと好きなのかな」

「好かれたって俺が好きなのは
馨だけだから」

「……ありがとう」

ちょっとはにかんで笑う馨の可愛さが
あいつらに分かるか。

煩くて遊んでばかりで付きまとってくる
女子なんて興味ない。

「でも…あの子たちにも僕が見えたんだね」

「馨は生きてここにいるんだから
当たり前だよ」

「…うん。そうだね」

「それより何食べる?
昔来たことがあるんだけど
カレーとハヤシ半々メニューが
すごく美味いんだ」

「健と同じものでいい」

「食券買ってくるから待ってて」

レストランの席から離れた途端、待っていたかのように例の二人が
馨の傍に飛んできたんだ。

「うちの子じゃないよね。
うちにこんな子いたら男子がうるさいもん。
もしかして中学生?
中学生と付き合ってんの健くん」

「…いえ、あの…」

「どう言う関係?」

「…いとこ…従兄弟です」

「お前らなに詰問してんだよ!
寄るな、触るな!
馨が穢れるっ」

食券持って並んでる時も馨を見てたから
トレーを抱えて慌てて戻ったんだ。

「いとこなんだってね。
遊びにきたの?」

「はあ!?
従兄弟じゃねーし!
馨と俺は付き合ってるの!」

「馨ってその子!?」

「そうだよ!
性格も顔も可愛くてピュアなんだから
あっち行けよ!」

「ユリカ…行こう」

「…でもっ」

「このままここにいたらユリカは
バカな子だよ?
いいから来なさい!」

飯島が無理やり連れていってくれたから
静かになった。

「…健、いいの?
あんなこと言って」

「あいつら馨のこと女の子と勘違いしてる」

「マジで!?」

「馨…すっかり現代に慣れちゃって…」

「あっ、そうだね…嫌いになった?」

「そんなことないよ。
馨は何をしても好きなの変わらないから」

「……」

赤くなって俯いたりしないんだ、女の子は。

手は繋がないと…危ない。
決してエロい気持ちで繋ぎたい訳じゃなく
危ないから…繋ぐんだ。


美術館にも行きたいと言う馨と一緒に
西洋美術館で丁度やってたルノアール展を見れて
馨も嬉しそうだった。

何て言うか、自然に溶け込んでいて
まさか今の子じゃないとは思わないだろう。
でも二度見する人もいる。
彼の透明感溢れる綺麗さのせいかな。


「運が良かったね」

帰りの電車で馨が言ったけど
十四の出会いが自分にとっては何より幸運だったんだ。

「運か…俺は馨に会えてラッキーだったけど
馨は未来に飛ばされて…嫌じゃないの?」

「あのまま死んだのかどうなったのか知りたくない。
ずっと健の傍にいたい…我儘だね」

「死んでないよ。
ここにいる馨が本物の馨で一人しかいないんだから」

「そうかな。
そうだったら…嬉しい」

そうに決まってる。

繋いだ手を握り返すこの熱はなんだって言うんだ。


あの連中に遭遇した以外は楽しい初デートで
満足だったんだけど…ドキドキ感と
顔の火照りはマンションに戻っても治まらなかった。




続く



本日も沢山の拍手、ご訪問ありがとうございました。

Category: 水星の欠片

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2018-06