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BLの終焉

Rあり、男性同士の恋愛小説を載せております。

水星の欠片 27 

水星の欠片 27





「とりあえず練習したらいいと思うけど」

「馨がそう言うなら…」

「あのね…健はベッドで寝てて」

馨からコンドームの箱とベビーオイルを
預かって自分の部屋に行った。
多少、手が震えてた気がする。

パジャマのままベッドに入ると
ドキドキが止まらなくなった。

大丈夫かな、俺。

でも練習って馨は言ってたけど…
なに考えてるんだ!
自分がしっかりしないと馨が辛いだろ!
心にそう言い聞かせた。


「…馨?」

壁を向いていた俺の隣にいつもみたいに
馨が入ってきた。

「…お風呂の匂いする?」

背中から響く馨の声とその匂いが
自分の中の彼への想いを増幅させる。

「する…すごく良い匂いが…」

「僕ね、本当は養子なんだ。
空襲で亡くなったのは血の繋がりのない
他人。
だから今の世界に僕と繋がりのを
持った人はいないと思う。
天涯孤独で…健だけで…
優しい両親がせっかく養子に貰ってくれたのに
僕だけ助かっちゃいけない、それどころか…
健のこと好きになって。
幸せを感じちゃいけない、
そう思っていたけど…その気持ちを打ち消せないくらい大好き。
僕なんて変な存在が好きになってごめんね」

それを聞いた途端、弾けたように馨を抱きしめていた。

「……変な存在なんかじゃない!
馨は…恋人だよ?」

「ありがとう。
…嬉しい」

そう言って額を擦り付けてくる馨のサラサラの髪を撫でた。

「戦前戦中を生きるって大変な事だったんだ。
十四の僕にはいったいどうなるのか分からなくて
養父母になにもしてあげられなかった。
せめて生きて、また過去に戻ったとしても
生き抜いて健に逢うから」

「…このまま一緒に生きよう。
この世界で生きよう?
馨さえいれば他の誰もいらない」

声にならない感じで
何度も頷く馨。

馨の性別が男でも女でもきっと好きになった。

「…僕、パジャマ脱ぐね」

「えっ……」

掛け布団被って馨がパジャマのボタンを外し始めた。

止める間もなく俺のパジャマにも手を掛けて
上を脱がすと自分のパジャマのズボンも下着も脱ぎ
滑らかな肌が胸に吸い付いてきた。

「…馨…」

「僕は覚悟してるって言った。
僕のこと…健のものにしてくれるでしょ?」

「…馨…俺のこと見て」

「……」

ゆっくり上げた顔に浮かんでいるのは
戸惑いと不安。

それから―
恥じらいと喜びも…?

その白い綺麗な顔に自分の顔を近づけると
彼は目を閉じた。

ぷるんとして艶やかで赤い唇…
これも俺のだ。

ゆっくりキスすると彼の身体が強ばるのが分かった。
覚悟を決めたって怖いよね。

俺もビビってるけど。

「…大丈夫だよ、無理はしないから」

ここは俺がリードしないと。

俺は自分のパジャマのズボンを下着と一緒に
脱いで、ベッドの下に足で落とした。

そして合わさる。胸も腹も…ソコも。

こっちは最初から昂ってて超恥ずかしかったけど
隠すのもおかしいし
馨を好きな証拠だし…もうそのまま馨の胸元に
唇を寄せた。

きめ細かくて暗い中で浮かび上がる白い肌。

お互い初めての経験だから不安でもあったけど
「練習と思えばいいから」
俺の背中に両腕を回し馨が囁いた。

ダメだ。

こんなに好きな相手を抱きしめて
何もせずにいられるほど人格者じゃない。
「馨…いい…?
平気?」

「…たけ…る…だいすき」

馨の言葉で身体の芯が強く疼いた。




続く




本日も沢山の拍手、ご訪問ありがとうございました。

Category: 水星の欠片

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2018-06