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BLの終焉

Rあり、男性同士の恋愛小説を載せております。

Shangri‐La 58 

Shangri‐La 58




(お忙しいところ恐縮ですがお時間を
少しだけいただけませんでしょうか。
時間と場所はお任せいたしますので)

と、長野議員にLINEをして(御殿)に向かったが
官房長官室はともかく幹事長室の前はカメラやら
記者やらでごった返していた。

それを横目に僕と鈴木さんはコソコソと御殿に。


「あっちゃん、逢いたかった!」

また湊のスキンシップの餌食になる僕。
ハグされて身動きできない。

「先生!やめて下さいっ
いい加減セクハラで訴えますよ!」

鈴木さんが引き剥がしてくれた。

「官房長官もお寂しかったんですよ。
多目に見て下さい」

片桐副次官がやって来て言うけど
鈴木さんは可愛い片桐さんが嫌いでー

「きみに先生の何が分かるのさ!
口出さないでくれるかな」

怖い。

怖いです、鈴木さん。

「失礼しました。自分は隣に控えておりますから
ご用の時はお呼び下さい的場先生」

「ここにいてもいいのに…」
そう言った湊の足を鈴木さんが踏みつけた。

「いてっ!
りかちゃんは何を怒ってるの」

「鈴木さん…一応我々の雇い主ですから」

「…あっちゃん、一応って…酷い」

「そんなことより座って下さい。
お話しができません」

「……はい、すみません」



ペルシャ絨毯にカッシーナのソファー…
北欧のテーブルは合わないかな。

コーヒーを飲みつつ湊を睨む鈴木さん。
「幹事長に言いつけますからね」

「それだけは勘弁してよりかちゃん!」

「片桐さんに何かしたら蒼唯さんに言う!」

「それはないよ。
彼はりかちゃんに似てるだろ?
だから親近感がわくだけだ。
官庁から来てる官僚だから交替もあるし。
彼だって特別な感情は持ってないって」

「…本当ですね!?」

「本当だって!」

「先生、特別法案の国会通過にはまだお味方が
必要です。小松川先生には貸を作りましたが
まだ…糸井先生の派閥を突き崩してないです。
糸井先生の政蘭会をどうにかしていただかないと」

「…僕が?」

「官房長官のあなたが!」

「あそこにはあまりにも保守的で
頑なだからな」

「…杉浦議員と同期でしょう。
仲もよろしい。
杉浦先生を糸井先生は切れない。
切れないどころかあの派閥のナンバー2ですから
大切にされている筈です」

「彼さ、あっちゃんのファンなんだ。
あっちゃんにお願いしたい」

「…大野さんが危ないでしょ!」

「ファンなだけで失礼なことはしないよ彼は。
心配ならりかちゃんもついて行けば?」

「そうします!
先生はセッティングして下さいね」

鈴木さん張り切ってるな。
法案の内容もまだ知らない筈なのに。

僕はそっとポケットのスマホを見た。

杉浦先生の前に…長野さんだ。

(今夜19時に東洋ホテルの1055室で)

彼とは2度ほどホテルで会ったが2度とも
謀られた。

今は律くんがいるから丸くなって棘もすっかり
抜けた感もある。

「先生、今夜は用があるので明日以降にお願いします」

「…いいけど。
今夜は誰と会うの?」

「そんなこと言いました?
用があるとだけしか言ってませんが」

時々怖いくらい勘がいい湊。

「詮索しないの!
大野さんは忙しいんだから」

鈴木さんはそれに輪をかけて勘がいい。

「…申し訳ありません。
大したことではありませんから」

「構わないよ。
プライベートだろ」

「そうそう。大野さんにもプライベートはあるの!」

プライベートか。

厳密に言うとプライベートじゃない。
悠也さんに内緒で頼まれたこと。

「あ、先生定例会見!」

鈴木さんが言うのと同時くらいに
「失礼します。会見の原稿をお持ちしました」
片桐次官が前室から顔を出した。

途端に鈴木さんの顔が引きつった。




続く




本日も沢山の拍手、ご訪問ありがとうございました。

Category: 大野敦の憂鬱 21

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